AI for Science推進委員会(第6回)議事録の概要
AI for Science推進委員会(第6回) 議事録
AI for Science推進委員会第6回会合がオンラインで開催された。主な議題は、SPReAD第2回公募の応募状況、AI研究開発力の強化、次世代研究インフラ構築に係るワーキンググループの立ち上げ、令和9年度概算要求の検討状況であった。
SPReAD第2回公募では、応募課題数が17,914課題となり、第1回を上回った。応募者の内訳や研究領域別の割合に大きな変更はないが、全ての研究領域で申請者が増加した。採択率の低さや審査の透明性に関する懸念も示され、今後の改善策として採択規模の拡充や制度設計の見直しが検討されている。
AI研究開発力の強化については、米中のAI覇権争いや、最先端モデルの透明性低下、計算能力の増加といった世界の動向が報告された。日本においては、AI基礎研究の推進枠組みの弱さ、研究力の分散、人材育成が課題として挙げられた。AI for Scienceの推進に加え、AI自体の原理解明や次世代AI創出を目指す「Science of AI」「Science for AI」の推進も重要視されている。
次世代研究インフラ構築のため、AI for Science推進委員会の下にワーキンググループを設置することが決定された。このワーキンググループでは、計算基盤、実験データ、パイプライン等を統合的に強化する「オールジャパンでの次世代研究インフラ構築」を目指し、国内外の動向を踏まえ、基本計画の策定等を進める。
議論では、産学連携の強化、地方におけるAI教育の格差是正、情報基盤を支える人材育成の重要性なども指摘された。HPCI計画推進委員会との連携や、計算資源だけでなく実験装置や計測装置といった周辺環境の整備も今後の課題として挙げられた。
- SPReAD第2回公募の応募課題数が17,914課題となり第1回を上回り、全研究領域で申請者が増加した
- 採択率の低さや審査の透明性への懸念が示され、採択規模の拡充や制度設計の見直しが検討されている
- AI for Science推進委員会の下に、計算基盤・実験データ・パイプライン等を統合強化する次世代研究インフラ構築のワーキンググループを設置することが決定された
- 令和9年度概算要求の検討状況が議題に上がり、HPCI計画推進委員会との連携や実験・計測装置など周辺環境の整備も課題として挙げられた
- 米中のAI覇権争い、最先端モデルの透明性低下、計算能力の増加が世界動向として報告され、日本側はAI基礎研究の枠組みの弱さや研究力の分散、人材育成を課題と位置づけた
日本のAI研究開発政策の方向性を示す一次情報。SPReAD第2回公募が17,914課題と第1回を上回り全領域で申請増となった一方、採択率の低さと審査透明性への懸念が示され、採択規模拡充や制度設計見直しが検討されている点は、国内AI/科学技術向けの公的資金配分の拡大余地を示す。加えて次世代研究インフラ構築のワーキンググループ設置が決定し、計算基盤・実験データ・パイプラインの統合的整備や令和9年度概算要求の検討が進むため、国産計算資源・データ基盤・研究支援に関わる事業者にとって中期の需要シグナルとなる。ただし具体の予算額や採択者、事業者が明示されていないため、直接の投資対象特定には追加情報が必要。