シアトル市議会、食料品販売における監視型価格設定を禁止する法案を可決
Seattle City Council votes to ban surveillance pricing in sale of groceries
シアトル市議会は、食料品の販売において消費者の個人情報に基づいて価格を変動させる「監視型価格設定」を禁止する「公正価格設定・透明法(CB 121267)」を可決した。この法律は、消費者の閲覧履歴、リアルタイム位置情報、収入、家族構成、健康状態などから推測される情報を用いて価格を変えることを禁じるもので、シアトルはこのような法律を制定する全米初の都市となる。同法は、割引慣行を広く認めつつ、割引に関する透明性を高め、消費者のプロファイリングに一定の制限を設ける。Consumer Reportsが法案策定を支援し、メイヤーの署名を経て成立する見込み。過去にはメリーランド、コネチカット、ニュージャージー州でも同様の禁止法が制定されている。Consumer Reportsは、KrogerやInstacart、Uber、Lyftなどの価格設定やデータ収集の実態を調査し、価格の不透明性や消費者への不利益を指摘してきた。Instacartは調査後に一部の価格表示プログラムを終了したが、プロモーションや割引に関する顧客へのテストは継続する意向を示している。
- シアトル市議会が食料品販売での監視型価格設定を禁止する「公正価格設定・透明法(CB 121267)」を可決。消費者データに基づく価格変動を禁じ、全米初の都市となる。
- 同法は割引慣行を広く認めつつ、割引の透明性向上と消費者プロファイリングへの一定の制限を盛り込む。
- メリーランド、コネチカット、ニュージャージー州でも同様の禁止法が既に制定されている。
- Consumer Reportsが法案策定を支援し、KrogerやInstacart、Uber、Lyftの価格設定・データ収集実態を調査して不透明性と消費者不利益を指摘。
- Instacartは調査後に一部の価格表示プログラムを終了したが、プロモーションや割引に関する顧客テストは継続する意向。
シアトルが全米初の「監視型価格設定」禁止法を可決した点は、消費者データを活用した価格最適化を収益源としてきた小売・EC・ライドシェア各社にとって規制リスクが顕在化する転換点だ。同様の法規制がメリーランド、コネチカット、ニュージャージーなど州レベルで広がり、都市単位でも波及する兆しがあるため、KrogerやInstacart、Uber、Lyftなどの企業は個人情報に基づく動的価格設定アルゴリズムの再設計コストと値引き前提の収益モデル見直しを迫られる可能性がある。消費者保護・データプライバシー規制の拡大を投資テーマとして追う上で、自治体レベルの立法動向と各社の対応(Instacartの一部プログラム終了など)は注視に値する。