黄色ブドウ球菌の細胞内運命を決定する新規の迅速な宿主細胞侵入経路
A novel rapid host cell entry pathway determines the intracellular fate of Staphylococcus aureus
黄色ブドウ球菌(S. aureus)が宿主細胞内に侵入する新たな経路が発見された。この経路は、リソソームのカルシウムイオンとリソソームの細胞外放出に依存し、数分以内に完了する迅速なプロセスである。従来の侵入経路と比較して、この迅速な経路は、食胞の成熟過程を変化させ、細菌を宿主細胞質へ移行させ、最終的に細菌の細胞内増殖率や宿主細胞死の速度に違いをもたらすことが示された。これらの異なる感染結果は、細菌の侵入様式によって引き起こされることが明らかになった。
- 黄色ブドウ球菌(S. aureus)が宿主細胞へ侵入する新たな経路が発見された。リソソームのカルシウムイオンとリソソームの細胞外放出に依存し、数分以内に完了する迅速なプロセスである。
- この迅速な侵入経路は食胞の成熟過程を変化させ、細菌を宿主細胞質へ移行させ、細菌の細胞内増殖率や宿主細胞死の速度に違いをもたらす。
- 異なる感染結果が細菌の侵入様式そのものによって引き起こされることが示された。
黄色ブドウ球菌の新規侵入経路の解明は、抗菌薬が効きにくい細胞内感染症に対する新たな創薬標的(リソソームのカルシウム制御や細胞外放出機構)を示唆する。感染後の増殖率や宿主細胞死の速度が侵入経路で変わるという知見は、菌株・患者層別化や治療戦略の差別化につながる可能性があり、抗感染症モダリティや創薬プラットフォームを手がける企業にとって中長期の事業機会になり得る。