小児科の待合室観察用遠隔操作型ヒューマノイドロボットのユーザビリティ予備評価:臨床・技術専門家の視点
Preliminary usability evaluation of a teleoperated humanoid robot for pediatric waiting-room observation: clinical and technical professionals’ perspectives
小児科医療分野において、待合室での生態学的行動観察を目的とした遠隔操作型ヒューマノイドロボット「Alter-Ego」のユーザビリティ評価が実施された。本研究は、小児患者を含めず、臨床・技術分野の専門家13名を対象に、ロボットのユーザビリティ、認知負荷、受容性を評価した。結果として、システムユーザビリティ尺度(SUS)の平均スコアは71.3と許容範囲内であり、NASA-TLXによる認知負荷評価では精神的負荷と努力が最も高いとされた一方、欲求不満度は低かった。Godspeed Questionnaireでは、ロボットの生命感と好感度が非常に高く評価され、知覚される安全性と知能も良好なスコアを示した。過去のVRやゲーム経験と評価指標との間に有意な相関は見られなかった。これらの結果は、Alter-Egoプラットフォームが臨床・技術専門家にとってユーザビリティが高く受容可能な遠隔操作ツールとなり得ることを示唆しており、今後の小児科臨床現場での評価の基礎となる。
- 遠隔操作型ヒューマノイドロボット「Alter-Ego」のユーザビリティ評価が、小児科の待合室での生態学的行動観察を用途として実施された
- 臨床・技術分野の専門家13名を対象とした評価で、SUS(システムユーザビリティ尺度)の平均スコアは71.3と許容範囲内だった
- NASA-TLXによる認知負荷評価では精神的負荷と努力が最も高く、欲求不満度は低かった
- Godspeed Questionnaireでロボットの生命感と好感度が非常に高く、知覚される安全性と知能も良好なスコアを示した
- 過去のVRやゲーム経験と評価指標との間に有意な相関は見られなかった
医療・小児科領域での遠隔操作型ヒューマノイド「Alter-Ego」の評価は、サービスロボティクスの応用先が産業用途から医療・福祉へ広がる兆候として注目。SUS 71.3 は「許容範囲」にとどまり、認知負荷(精神的負荷・努力が高止まり)という課題も残るため、商用化・導入拡大には操作性改善が前提となる。今回の被験者は専門家13名のみで患者を含まない予備評価であり、投資判断には臨床現場での実証データの蓄積を待つ必要がある。