セメント系複合材料におけるリサイクルレンガ骨材の利用:機械的性能、セメントマトリックス固化効果、ライフサイクルアセスメント
Utilization of Recycled Brick Aggregate in Cementitious Composites: Mechanical Performance, Cement Matrix Solidification Effect and Life Cycle Assessment
建設・解体廃棄物の増加に対応するため、セメント複合材料の生産における天然骨材の持続可能な代替材が求められている。本研究では、リサイクルレンガ材を天然粗骨材の代替として利用する可能性を、環境安全性、機械的特性、セメントマトリックスの固化効果、ライフサイクルアセスメント(LCA)の観点から評価した。4つのリサイクルヤードから調達したリサイクルレンガ材の物理的、化学的、溶出試験を実施。天然粗骨材をリサイクルレンガ材で50%、70%、80%、100%置き換えたセメント複合材料を設計した。結果として、リサイクル材の環境特性は供給源によって大きなばらつきが見られた。28日後の圧縮強度は31.8~36.2 MPaの範囲であり、すべての混合物はČSN EN 206+A2に準拠した強度クラスC20/25~C25/30の要件を満たした。同時に、セメントマトリックスの顕著な固化効果が確認され、元のリサイクル材と比較して溶解性物質の濃度を68.0~80.1%、硫酸塩を97.8~99.2%低減させた。ライフサイクルアセスメントでは、リサイクルレンガ材の割合が増加するにつれて環境負荷が徐々に低減し、天然骨材を100%置き換えた混合物が最も良い結果を示した。これらの結果は、リサイクルレンガ材が、要求される機械的特性を維持し、環境負荷を低減しながら、天然粗骨材の完全な代替材として安全に使用できることを確認している。
- 建設・解体廃棄物の増加を受け、セメント複合材料の天然粗骨材をリサイクルレンガ材で置換する研究が実施され、50%・70%・80%・100%の置換率で混合物が設計された
- 4つのリサイクルヤードから調達したリサイクルレンガ材の物理・化学・溶出試験を実施した結果、環境特性は供給源によって大きなばらつきが見られた
- 28日後の圧縮強度は31.8〜36.2 MPaで、すべての混合物がČSN EN 206+A2の強度クラスC20/25〜C25/30の要件を満たした
- セメントマトリックスによる固化効果で、元のリサイクル材に比べ溶解性物質濃度を68.0〜80.1%、硫酸塩を97.8〜99.2%低減した
- ライフサイクルアセスメント(LCA)ではリサイクルレンガ材の割合が増えるほど環境負荷が低下し、天然骨材100%置換の混合物が最も良い結果を示した
建設廃棄物由来のリサイクルレンガ骨材を天然粗骨材の100%代替として使えることを、圧縮強度(28日で31.8〜36.2 MPa、C20/25〜C25/30準拠)とLCAの両面から実証した点が重要です。セメントマトリックスによる固化で溶出物質を68.0〜80.1%、硫酸塩を97.8〜99.2%低減させたという数値は、廃棄物由来材料の環境規制リスクを大きく下げる根拠になり、セメント・コンクリート産業の脱炭素・資源循環コスト低減に直結します。ただし供給源による材料特性のばらつきが大きいと明記されており、実用化・スケール時には安定調達と品質管理(選別・前処理)を担うプレイヤーの価値が高まると見ています。