油母頁岩残渣がフライアッシュ系オートクレーブ軽量気泡コンクリートの耐凍害性に与える影響
Influence of Oil Shale Residue on the Frost Resistance of Fly-Ash-Based Autoclaved Aerated Concrete
本研究は、産業廃棄物である油母頁岩残渣をフライアッシュ系オートクレーブ軽量気泡コンクリート(AAC)に利用し、寒冷地での耐久性を向上させることを目的としている。X線蛍光分析(XRF)とX線回折(XRD)を用いて原料の物性を評価し、細孔構造と鉱物組成を最適化した。15回の連続凍結融解サイクル試験を実施し、圧縮強度保持率、質量損失率、熱伝導率を評価した。その結果、フライアッシュの50%を油母頁岩残渣で置換し、水結合材比を0.66に最適化することで、AACの細孔均一性と骨格安定性が大幅に向上することが示された。最適化された混合物(YYY50W)は、圧縮強度5.2 MPa、熱伝導率0.1654 W/(m·K)を達成した。15回の凍結融解サイクル後、質量損失は3g未満、圧縮強度保持率は90.0%に達し、優れた耐凍害性を示した。油母頁岩残渣が低結晶性トベルモライトとC-S-Hゲルの生成を促進する微細構造メカニズムを解明し、寒冷地用建材への産業副産物利用の可能性を示唆している。
- 油母頁岩残渣をフライアッシュの50%まで置換したAAC配合(YYY50W)が、圧縮強度5.2 MPa、熱伝導率0.1654 W/(m·K)を達成
- 15回の凍結融解サイクル後、質量損失3g未満かつ圧縮強度保持率90.0%を達成し、優れた耐凍害性を実証
油母頁岩残渣という産業廃棄物をフライアッシュ系AACに50%置換利用し、圧縮強度5.2 MPa、耐凍害性90%保持という実用的な性能を達成した点は、建材分野における産業副産物の有効活用と循環経済の観点から注目に値する。ただし、研究段階の成果であり、商業化や企業の具体的な実装計画は示されていないため、投資判断への直接的な影響は限定的。