装飾廃棄物エアロゲルモルタルの断熱性能とメカニズムの解明:ペースト対骨材比、シリカエアロゲル含有量、発泡剤添加量の多因子研究
Unlocking Thermal Insulation Performance and Mechanisms in Decoration Waste Aerogel Mortar: A Multi-Factor Study on Paste-to-Aggregate Ratio, Silica Aerogel Content, and Air-Entraining Agent Dosage
建築モルタルの断熱性能向上と装飾廃棄物の資源利用率向上を目的として、装飾廃棄物リサイクル細骨材(DWRA)とシリカエアロゲルを組み合わせた装飾廃棄物エアロゲルモルタル(DWAM)が設計・作製された。ペースト対骨材比(30/70、35/65、40/60)、エアロゲル含有量(60~100 vol.%)、発泡剤(AEA)添加量(0.1~0.5 wt%)が作業性、乾燥密度、機械的強度、熱伝導率に与える影響を系統的に調査した。結果として、ペースト対骨材比の増加は作業性と機械的強度を向上させたが、エアロゲルとAEAの添加は強度を犠牲にして熱伝導率を大幅に低下させた。ペースト対骨材比40/60、エアロゲル含有量80 vol.%、AEA添加量0.4 wt%の最適配合では、乾燥密度623.8 kg/m3、圧縮強度1.27 MPa、曲げ強度0.61 MPa、熱伝導率0.0784 W/(m·K)を達成した。X-CT分析により、閉鎖型微細孔が熱伝達を妨げることで断熱性を向上させることが明らかになった。開発されたDWAMは、作業性、機械的特性、断熱性のバランスが取れており、建築用途の持続可能な材料として大きな可能性を示している。
- 装飾廃棄物リサイクル細骨材(DWRA)とシリカエアロゲルを組み合わせた装飾廃棄物エアロゲルモルタル(DWAM)を設計・作製した
- 最適配合(ペースト対骨材比40/60、エアロゲル含有量80 vol.%、AEA添加量0.4 wt%)で熱伝導率0.0784 W/(m·K)、乾燥密度623.8 kg/m3、圧縮強度1.27 MPa、曲げ強度0.61 MPaを達成
- X-CT分析により閉鎖型微細孔が熱伝達を妨げることで断熱性を向上させるメカニズムを解明
建設・建材分野における廃棄物リサイクルと断熱性能向上を両立する新規モルタル材料の研究成果。装飾廃棄物とシリカエアロゲルを組み合わせ、熱伝導率0.0784 W/(m·K)と乾燥密度623.8 kg/m3を達成したことは、建築用断熱材市場における持続可能な代替材料としてのポテンシャルを示す。規制強化に伴う建材の環境負荷低減ニーズや省エネ建築需要の高まりを背景に、廃棄物資源循環と高性能断熱を両立する材料開発は投資対象として注目に値する。