Cloudflare Traces: リクエストをプラットフォーム全体で追跡可能に
Introducing Cloudflare Traces: follow requests through our entire platform
Cloudflareは、オープンベータ版として「Cloudflare Traces」を発表しました。これにより、Workersだけでなく、リクエストパス全体にわたる自動トレースが可能になります。セキュリティルール、変換、キャッシュ決定、ルーティング、Worker実行、オリジン処理などを1つのトレースで確認でき、Cloudflare上のサービス、オリジン、その他のスタック全体にわたるトレースを継続できます。これはOpenTelemetryへの長期的な投資であり、Cloudflareをスタックの中で最も観測可能な部分にすることを目指しています。主な機能として、Cloudflare全体のリクエストの自動トレース、トレース対象リクエストの制御(サンプリングレートとTrace Rules)、W3C traceparentヘッダーによるエンドツーエンドのトレースコンテキスト伝播、Cloudflareダッシュボードでのトレース調査、OpenTelemetryによるトレースのエクスポートがあります。料金体系は、2026年12月1日から、取り込み量と保存期間に基づいた統一されたCloudflare Observability料金モデルに移行します。今後の計画として、DDoSルールやAccessなどのHTTPリクエストパス、およびWorkflows、Queues、PipelinesなどのWorkers実行パスにおける自動インストルメンテーションの拡充、認証済みコンテキスト伝播、オンデマンドでのアドホックトレース、WorkersでのOpenTelemetry APIサポート、最大365日間のデータ保持期間の延長が予定されています。
- Cloudflare が「Cloudflare Traces」をオープンベータで発表。Workers に限らず、セキュリティルール・変換・キャッシュ決定・ルーティング・Worker 実行・オリジン処理までを 1 つのトレースで自動的に可視化する。
- W3C traceparent ヘッダーでエンドツーエンドのトレースコンテキストを伝播し、OpenTelemetry によるトレースのエクスポートと Cloudflare ダッシュボードでのトレース調査に対応。
- 2026年12月1日より、取り込み量と保存期間に基づく統一された Cloudflare Observability 料金モデルへ移行する。
- 今後の計画として DDoS ルールや Access など HTTP リクエストパス、Workflows・Queues・Pipelines など Workers 実行パスへの自動インストルメンテーション拡充、認証済みコンテキスト伝播、オンデマンドのアドホックトレース、Workers での OpenTelemetry API サポート、最大365日のデータ保持延長を予定。
Cloudflare が Workers 単体ではなく「リクエストパス全体」の自動トレースをオープンベータで開放した点は、CDN/エッジからセキュリティ(セキュリティルール)、キャッシュ、ルーティング、オリジンまでを自社プラットフォーム内で一気通貫に可視化できることを意味する。Observability は各社が乱立する領域だが、W3C traceparent によるコンテキスト伝播と OpenTelemetry へのエクスポートを押さえることで、顧客スタックの「スイッチングコスト」と「データのハブ」を同時に取りにいく布石であり、2026年12月からの取り込み量・保存期間ベースの統合課金は、既存の課金体系を従量課金型の収益源へ転換する動きと読める。投資家としては、(1) 可観測性の付加価値がネットワーク/セキュリティ製品のARPUと顧客粘着性をどこまで押し上げるか、(2) 最大365日の長期保持や On-demand トレースがDatadog等の独立系 Observability ベンダーとの競合構図をどう変えるか、(3) 無償ベータからの課金移行が実際の売上寄与に乗るタイミング、を注視したい。