CloudflareがWebパフォーマンス測定データセット「BEACON」を公開、リアルユーザーの測定データを基に
How fast is the web? Explore billions of real-user measurements with BEACON
Cloudflareは、リアルユーザーのWeb体験を測定した「BEACON」データセットを公開した。これは、1万の最大規模ウェブサイトにおける数十億件のパフォーマンス測定データから構成され、主要なブラウザエンジンを網羅し、毎日更新される。BEACONは、Core Web Vitals(LCP, CLS, INP)の測定値に加え、それらを詳細に分析するためのサブパートデータも提供する。これにより、ユーザーはパーセンタイル値に基づいて業界の遅延箇所を特定できる。例えば、WebKitブラウザは一部の国でBlink系ブラウザよりパフォーマンスが劣ることが示されている。また、業界別では広告や宗教、天気関連サイトのパフォーマンスが低い傾向にある。BEACONはGoogle BigQueryで公開されており、研究者や開発者はこれを活用してWebパフォーマンスの向上に貢献することが期待される。さらに、BEACONデータはGDPやインターネット品質指数(IQI)などの外部データと組み合わせることで、経済状況とWebパフォーマンスの相関関係なども分析可能になる。
- Cloudflareが、上位1万サイトを含む数十億件のリアルユーザー計測データからなる「BEACON」データセットを公開した
- BEACONは主要ブラウザエンジンを網羅し、毎日更新される。Core Web Vitals(LCP・CLS・INP)とその分析用サブパートデータを提供する
- Google BigQuery上で公開され、研究者・開発者がパーセンタイル値に基づいて業界の遅延箇所を特定できる
- データ分析により、WebKitブラウザが一部の国でBlink系ブラウザより性能が劣る傾向や、広告・宗教・天気関連サイトのパフォーマンスが低い業界傾向が示された
- BEACONデータはGDPやインターネット品質指数(IQI)などの外部データと組み合わせ、経済状況とWebパフォーマンスの相関を分析できる
Cloudflareがビッグデータ規模の実測Webパフォーマンスデータを無償公開した点は、CDN・エッジ事業者の競争軸が「配信網の性能そのもの」から「性能データを武器にした業界標準づくり」へ移りつつあることを示す。BigQuery上での公開により、ブラウザ別・国別・業種別の遅延構造が可視化されれば、広告や天気など低速サイトを抱える事業者の改善需要が顕在化し、Cloudflareの付加価値サービス(計測・最適化・セキュリティ)の販売拡大につながる可能性がある。またGDPやIQIとの相関分析は、通信インフラ投資の地域別リターンを測る評価軸として投資家にも使い得る。ただし今回の発表自体は直接的な収益・契約に結びつくものではなく、今後のデータ活用と標準採用の広がりを継続的に確認したい。