HD-sEMG信号からの運動単位解析のための自動パイプラインの開発と検証
Development and Validation of an Automated Pipeline for Motor Unit Analysis from HD-sEMG Signals
本研究では、高密度表面筋電図(HD-sEMG)信号を用いた運動単位(MU)解析のための自動パイプラインを開発・検証した。このパイプラインは、ブラインドソース分離(BSS)ベースの分解、ソース検証とスパイク列選択の自動化、放電率(DR)、募集閾値(RT)の推定、および運動単位伝導速度(MUCV)推定のための自動チャネル選択を統合している。公開データセットを用いた検証では、参照MUの135個中106個を一致させ、一致したMU間の全体的な中央合意率を0.98とした。さらに、健常ボランティア9名から収集した276個のHD-sEMG信号で評価した結果、得られたMUパラメータは生理学的に妥当であり、電極再配置後もMU特性の高い再現性が示された。このパイプラインは、HD-sEMGベースのMU解析におけるオペレーター依存を低減し、その品質を維持する実現可能性を支持するものである。
- 公開データセットでの検証で、参照MU 135個中106個を一致させ、一致MU間の中央合意率0.98を達成
- 健常ボランティア9名から収集した276個のHD-sEMG信号で評価し、MUパラメータの生理学的妥当性と電極再配置後の再現性を確認
- BSSベース分解、ソース検証・スパイク列選択の自動化、DR・RT・MUCV推定の自動パイプラインを開発
HD-sEMGを用いた運動単位解析の自動パイプラインは、神経筋診断・リハビリテーション評価の高精度化につながる基盤技術であり、医療機器・ヘルスケア応用での商用化ポテンシャルを持つ。特にオペレーター依存を低減し再現性を確保した点は、臨床現場への展開可能性を高めるもので投資判断上注目に値する。