自己支持型の室温ナトリウム硫黄電池用 Na2Se/Na2S@CNF 複合カソード
Integrated Self-Supporting Na2Se/Na2S@CNF Cathode for Long-Cycle Room-Temperature Sodium–Sulfur Batteries
室温ナトリウム硫黄電池の性能向上を目指し、Na2SeO3 を前駆体として用いた Na2Se/Na2S@CNF 複合カソードが開発された。TEM 分析により連続的なヘテロ接合界面が確認された。このカソードは電気化学的性能を大幅に向上させ、初期充電容量は 664 mAh g−1 に達し、1 C のレートで 300 サイクル後も 600 mAh g−1 の可逆容量を維持した。0.2, 0.5, 1, 2, 3, 5 C のレートにおける可逆容量はそれぞれ 774, 722, 636, 574, 494, 396 mAh g−1 であった。
- Na2SeO3を前駆体としたNa2Se/Na2S@CNF複合カソードが開発され、1Cで300サイクル後も600 mAh g−1の可逆容量を維持した。
- 0.2〜5Cのレートで396〜774 mAh g−1の範囲の可逆容量を示し、優れたレート特性を実証した。
室温ナトリウム硫黄電池は、リチウムイオン電池に代わる低コスト・高エネルギー密度の次世代蓄電技術として注目されている。本件はNa2Se/Na2S複合カソードにより、1Cレートで300サイクル後も600 mAh g−1という高い可逆容量と優れたレート特性を実証しており、室温ナトリウム硫黄電池の実用化に向けた重要なマイルストーンと言える。固体電池・次世代蓄電領域への投資検討において、電極材料の性能改善トレンドを把握する上で参考になる情報。