Cloudflare Workers、Web Crypto APIで耐量子暗号アルゴリズムをサポート開始
Support for modern cryptographic algorithms in Workers
Cloudflare Workersは、Web Crypto APIを通じて、耐量子暗号アルゴリズムであるML-KEM(キーカプセル化)とML-DSA(署名)のサポートを追加しました。これにより、開発者は外部ライブラリをバンドルすることなく、ポスト量子移行に向けた実験が容易になります。ML-KEM-768およびML-DSA-44が初期サポートされ、ML-KEM-1024、ML-DSA-65、ML-DSA-87も利用可能です。ML-KEM-512は、使用されているBoringSSLのバージョンによりサポートされていません。この機能は、仕様が確定するまで`webcrypto_modern_algorithms`互換性フラグを有効にすることで利用できます。実装は、V8上で動作するオープンソースランタイムであるworkerdに追加され、BoringSSLのプリミティブに裏打ちされています。この変更は、ポスト量子暗号への移行を支援するものであり、JWT署名やHPKEなどのプロトコルでの利用が期待されます。将来的には、SHA-3やChaCha20-Poly1305などの他のアルゴリズムも追加される可能性があります。
- Cloudflare WorkersがWeb Crypto API経由で耐量子暗号アルゴリズムML-KEM(鍵カプセル化)とML-DSA(署名)のサポートを追加。外部ライブラリのバンドル不要でポスト量子移行の実験が可能に。
- ML-KEM-768およびML-DSA-44を初期サポートし、ML-KEM-1024、ML-DSA-65、ML-DSA-87も利用可能。ML-KEM-512は採用中のBoringSSLのバージョン都合で未対応。
- 仕様確定まではwebcrypto_modern_algorithms互換性フラグを有効にすることで利用可能。実装はV8上で動作するオープンソースランタイムworkerdに追加され、BoringSSLのプリミティブに裏打ちされている。
- JWT署名やHPKEなどのプロトコルでの利用が期待され、将来的にはSHA-3やChaCha20-Poly1305など他アルゴリズムの追加も検討。
Cloudflareがエッジランタイム経由でPQC(耐量子暗号)を開発者に直接開放した点が重要。標準化途上のML-KEM/ML-DSAを互換性フラグ付きで先行提供し、外部ライブラリ不要にしたことで、ポスト量子移行の実装コストが大幅に下がり、エッジ/サーバーレス層でのPQC採用が加速する可能性がある。PQCはNIST標準化と政府調達要件を背景に数年単位の必須移行テーマであり、CDN・クラウド事業者が実装を握るほど関連ライブラリ/ハードウェアの需要が立ち上がる。ただし現時点では実験的機能で収益寄与は限定的、標準確定後に実装がどう固まるかが投資判断の分岐点。