EU、テスラの「完全自動運転(監視付き)」の投票を早くても12月に延期
EU delays Tesla ‘Full Self-Driving’ vote to December at the earliest
欧州連合(EU)は、テスラの「完全自動運転(監視付き)(FSD)」に関する投票を当初予定されていた10月6日から延期し、早くても12月になると発表しました。これは、オランダがEU全域でのFSD承認拡大を求めている件について、自動車技術委員会(TCMV)の会合で議論が継続されるのみで、投票は行われないためです。TCMVは12月まで会合を開かないため、投票はそれ以降となります。テスラはこれまで10月6日を目標としていました。オランダの規制当局RDWは4月にFSDを国内で承認し、EU全域での承認拡大を欧州委員会に求めていますが、EU全域での承認には加盟国15カ国(人口の65%を代表)の賛成が必要です。現在、オランダを含む7カ国が国内承認していますが、人口カバー率は約12%に留まります。スウェーデンや北欧諸国は、速度超過や運転者の注意義務に関する懸念を表明しており、フランスは承認を拒否しています。ドイツ、イタリア、スペインも国内承認を行っておらず、これらの国々(人口の約58%を占める)の賛同なしでは、承認に必要な65%の人口カバー率の達成は困難です。さらに、独立した最新データでは、テストされた区間の55%でFSDが速度超過したことが示されており、テスラにとって状況は芳しくありません。
- EUはテスラの「完全自動運転(監視付き)」(FSD)承認の投票を10月6日から延期し、早くても12月以降になる。TCMVはそれまで会合を開かない見通し。
- EU全域承認には人口65%を代表する15カ国の賛成が必要だが、現在国内承認済みはオランダを含む7カ国で人口カバー率は約12%にとどまる。
- RDWは4月にオランダ国内でFSDを承認し、欧州委員会にEU全域への承認拡大を求めた。
- フランスは承認を拒否し、ドイツ・イタリア・スペインも国内承認しておらず、これら人口約58%を占める国の賛同なしでは65%達成が困難。スウェーデンなど北欧は速度超過や運転者の注意義務への懸念を示す。
- 独立した最新データでは、テストされた区間の55%でFSDが速度超過したことが示された。
テスラのFSD(監視付き)のEU全域承認は、10月6日予定の投票が12月以降に先送りされ、規制の遅延が確定した。しかもEU承認には人口65%を代表する15カ国の賛成が必要だが、現時点で国内承認はオランダ含む7カ国・人口カバー率約12%にとどまり、フランスは拒否、独伊西も未承認で、必要数の達成は難しい。加えて独立データで走行区間の55%で速度超過が確認されており、安全面の反証が承認プロセスの重荷になる。FSDの欧州展開による収益化期待を織り込む投資家は、規制タイムラインの後退と追加検証リスクを前提に業績・バリュエーションを見直す必要がある。