時間帯別料金(TOU)価格設定に対するユーザーの反応を考慮した電気自動車(EV)充電ステーションの設置場所と規模の決定
Siting and Sizing of Electric Vehicle Charging Stations Considering Users’ Responses to Time-of-Use Pricing
本論文は、電気自動車(EV)ユーザーが時間帯別料金(TOU)価格設定に応じて充電時間を調整する可能性を考慮し、EV充電ステーションの設置場所と規模を決定する計画手法を提案する。充電需要と調整可能な充電ウィンドウは、車両移動特性と充電状態(SOC)の進化に基づいて特定される。充電時間選択モデルは、充電時間選好、遅延による不便、SOCの緊急性、TOU価格、および総充電負荷条件を考慮して開発され、TOU応答型充電下での時空間的な充電需要が生成される。この需要は、インフラ投資、ユーザー充電サービス、および配電網運用制約を考慮したEVCS設置場所と規模のモデルに組み込まれる。ケーススタディでは、29ノード交通ネットワークとIEEE 33バス配電システムからなる連成システムが用いられた。TOU価格信号と負荷状態フィードバックの併用により、ピーク充電負荷が20.4%、総設置充電容量が10.3%、総年次費用が6.9%、必要な配電網拡張容量が81.8%削減された。この手法は、充電需要の再構築と充電の同時性の低減により、充電インフラの適切な規模と空間構成を変化させ、計画経済性を向上させ、インフラ展開を実際の充電行動とより良く一致させる。
- EVユーザーのTOU価格への応答(充電時間の調整)を考慮した充電ステーション(EVCS)の設置場所・規模決定手法を提案。
- 29ノード交通ネットワークとIEEE 33バス配電システムを連成したケーススタディを実施。
- TOU価格信号と負荷状態フィードバックの併用により、ピーク充電負荷20.4%、総設置充電容量10.3%、総年次費用6.9%、配電網拡張容量81.8%を削減。
学術論文ベースのEV充電インフラ計画手法だが、投資家目線では「TOU価格と負荷フィードバックの併用で配電網拡張容量を81.8%、総年次費用を6.9%削減」という数値が示唆的。充電事業者・配電事業者にとって設備投資負担の軽減余地を示す一方、特定企業の動きではなく実証段階のシミュレーション結果に留まるため、実運用への適用可否と規制・料金制度の整備状況を継続的に注視する必要がある。