高速道路EV充電インフラの段階的計画:空間的異質性とピーク需要を考慮したデータ駆動型システムアプローチ
Phased Planning of Expressway EV Charging Infrastructure: A Data-Driven Systems Approach Considering Spatial Heterogeneity and Peak Demand
本研究は、EV交通量予測、充電確率、ピーク需要補正、充電器サービス率、既存設備容量、変圧器容量スクリーニングを組み合わせたデータ駆動型の段階的計画手法を開発した。2021年から2024年の運用記録を用いて、中国の約6000km、212ヶ所のサービスエリアを対象に主要パラメータを較正した。2030年までに、ネットワーク容量は約4520基の普通急速充電器と1230基の超急速充電器を必要とし、超急速充電器の年間追加シェアは2025年の37.5%から2030年には86.9%に増加する。感度分析の結果、EV交通量の増加と超急速充電対応車両の普及が、超急速充電器の需要予測に最も大きな影響を与えることが示された。
- EV交通量予測・充電確率・ピーク需要補正・充電器サービス率・既存設備容量・変圧器容量スクリーニングを組み合わせたデータ駆動型の段階的計画手法を開発した
- 2021〜2024年の運用記録を用い、中国の約6000km・212ヶ所のサービスエリアを対象に主要パラメータを較正した
- 2030年までにネットワーク容量として約4520基の普通急速充電器と1230基の超急速充電器が必要と試算された
- 超急速充電器の年間追加シェアは2025年の37.5%から2030年には86.9%へ増加すると予測された
- 感度分析により、EV交通量の増加と超急速充電対応車両の普及が超急速充電器の需要予測に最も大きな影響を与えることが示された
EV普及のボトルネックである高速道路充電インフラの必要量を、実運用データから定量化した点が投資判断に有用。中国の約6000km・212サービスエリアという具体的対象で、2030年に普通急速4520基・超急速1230基、超急速の年間追加シェアが2025年37.5%→2030年86.9%へ上昇するという需給予測は、超急速充電器(高功率・液冷・SiC採用品等)のサプライヤーや変圧器・系統増強関連への波及が大きい。感度分析が示す通りEV交通量と超急速対応車両の普及が需要の主要ドライバーであり、車載バッテリーの高電圧化(800V系)進展と充電設備投資のタイミングを読み解く材料になる。一方で本件は中国の計画研究であり、日本・欧州の政策や個別企業の受注に直結する情報ではないため、地域別ロールアウト計画の公表有無を継続ウォッチしたい。