鉛冷却高速炉用部材向け候補コーティング:液体鉛との適合性に関する系統的スクリーニング(パートI)
Candidate Coatings for Lead Fast Reactor Components: A Systematic Screening of Liquid-Lead Compatibility—Part I
鉛冷却高速炉(LFR)の構造材料の動作温度範囲を広げるため、保護コーティングの開発が重要である。本研究では、液体鉛との化学的適合性を評価するため、コード指向で系統的かつ技術に依存しない候補コーティングシステムのスクリーニングを実施した。パートIでは、アルミニウムリッチなオーステナイト系およびフェライト系合金のプラズマ溶射、高速酸素燃料溶射、コールドガス溶射、およびクロム電気めっきを調査した。その結果、アルミニウムリッチな金属コーティングは基材を効果的に保護できるが、本研究で調査したクロム系材料は保護できないことが示された。この結果は、LFR部材向けコーティング技術の選定に比較の基準を提供する。
- 鉛冷却高速炉(LFR)の構造材料の動作温度範囲拡大に向け、液体鉛との化学的適合性を評価する候補コーティングの系統的スクリーニングを実施(パートI)。
- アルミニウムリッチなオーステナイト系・フェライト系合金のコーティングをプラズマ溶射、高速酸素燃料溶射、コールドガス溶射、クロム電気めっきで調査。
- アルミニウムリッチな金属コーティングは基材を効果的に保護できる一方、本研究で調査したクロム系材料は保護できないことが判明し、LFR部材向けコーティング技術選定の比較基準を提供。
鉛冷却高速炉(LFR)の構造材料の耐食性を左右するコーティング技術の選定基準を示した研究。アルミニウムリッチなコーティングが有効、クロム系は無効という明確な比較結果は、次世代原子炉の材料サプライチェーンやコーティング・溶射関連企業の技術優位性を評価する材料になる。ただし本記事は実験室レベルのスクリーニング結果であり、商用炉への採用や受注に直結する情報ではなく、投資判断には追加の実証・規制動向の確認が必要。