エポキシ樹脂マトリックスとリサイクルポリウレタンフォーム充填材を用いた3Dプリントハニカムコア付き接着接合部およびハイブリッド構造の機械的特性と微細構造
Mechanical Properties and Microstructure of Bonded Joints and Hybrid Structures with a 3D-Printed Honeycomb Core Modified with an Epoxy Matrix Filled with Recycled Polyurethane Foam
本研究は、廃棄ポリウレタンフォーム(PUF)をリサイクルし、異なる嵩密度(35 kg·m−3、60 kg·m−3)のPUF粉砕材を1〜5 wt%混合したものが、ハイブリッド複合材料システムと接着積層接合部の機械的挙動と構造的完全性にどのように影響するかを評価した。エポキシ樹脂マトリックスと3DプリントされたPLAハニカム構造(長方形および六角形コア形状)を組み合わせた。静的引張試験では、混合充填材(PUF35/60)が引張強度を維持し、両コア形状の弾性率を増加させ、4 wt%で最大値(長方形コアで3.8 GPa、六角形コアで3.6 GPa)に達した。接着ラップジョイントでは、1 wt% PUF35が最高の引張接着強度(13.3 MPa)を示した。SEM分析により、エポキシマトリックスと3DプリントPLA表面間の高品質な界面と連続的な接着接触、および局所的な印刷欠陥付近でもフォーム粒子の効果的な機械的固定が確認された。これらの結果は、機械的にリサイクルされたPUFが先進的なサンドイッチ構造および接着システムに有望な充填材であることを示している。
- 廃棄ポリウレタンフォーム(PUF)の粉砕材を1〜5 wt%混合したエポキシ樹脂マトリックスと3DプリントPLAハニカム(長方形・六角形コア)のハイブリッド構造を評価。静的引張試験で両コア形状の弾性率が向上し、4 wt%で最大(長方形3.8 GPa、六角形3.6 GPa)に達した。
- 接着ラップジョイントでは1 wt% PUF35が最高の引張接着強度13.3 MPaを示し、嵩密度35 kg·m−3と60 kg·m−3の充填材を比較している。
- SEM分析でエポキシマトリックスと3DプリントPLA表面間の高品質な界面・連続的な接着接触、および局部印刷欠陥付近でのフォーム粒子の機械的固定を確認。機械的にリサイクルしたPUFがサンドイッチ構造・接着システムの充填材として有望と結論づけた。
廃棄ポリウレタンフォーム(PUF)をリサイクルしてエポキシ系接着剤・ハイブリッド複合構造の充填材に転用する研究で、4 wt%混合時に弾性率が最大(長方形コア3.8 GPa、六角形コア3.6 GPa)、1 wt% PUF35で接着強度13.3 MPaという定量的な性能向上を示した点が注目。廃材由来フィラーで性能を維持・向上できるなら、複合材料・接着剤メーカーにとって原材料コスト低減とサーキュラーエコノミー対応(欧州の廃棄物規制・EPR対応)を両立する筋道になり得る。ただし現段階は実験室レベルの静的試験結果に留まり、量産スケールの再現性や耐久性、コスト検証は未提示であり、直ちに企業業績へ波及する材料ではない。投資判断としては、PUFリサイクル材を実際にサンドイッチ構造部材へ採用する成形メーカーや自動車・建材向け複合材サプライヤーの動向を追う材料として位置づけたい。