5Gコア機器のセキュリティ検証のためのステートフルファジング手法
A Stateful Fuzzing Methodology for Security Verification of 5G Core Equipment
5Gネットワークの進化に伴い、無線アクセスネットワークと5Gコア間のNGアプリケーションプロトコル(NGAP)のセキュリティ検証が重要になっている。本稿では、ステートフルファジングと仕様ガイド付きセキュリティ検証を組み合わせたステートフルセキュリティ検証手法を提案する。この手法は、3GPP仕様からアクセス・モビリティ管理機能(AMF)の状態モデル、ミューテーションタイプ、期待される動作を導き出す。各攻撃シナリオについて、通常のNGAP手順を通じて必要な接続状態を確立し、変異したメッセージを注入し、観測されたAMFの応答と処理ログを仕様で定義された期待される動作と比較する。4つのオープンソース5Gコア実装を評価し、実装あたり324の攻撃シナリオ(合計1296テスト)を使用した。そのうち877は解釈可能な結果を生み出すのに十分な証拠を提供し、解釈可能な結果率は67.7%であった。評価は40のアップリンクNGAPメッセージタイプの27をカバーし、11のセキュリティ脆弱性を含む32の仕様違反を特定したが、コアのクラッシュを引き起こしたものはなかった。これらの結果は、NGAPセキュリティ検証において接続状態と仕様で定義された動作を共同で考慮することの重要性を示している。
- 4つのオープンソース5Gコア実装に対し、実装あたり324の攻撃シナリオ(合計1296テスト)を実施し、解釈可能な結果率67.7%、32の仕様違反(うち11がセキュリティ脆弱性)を特定した
本稿は5Gコア機器のセキュリティ検証手法に関する学術的な提案であり、4つのオープンソース5Gコア実装で32の仕様違反(うち11がセキュリティ脆弱性)を特定した点は、5Gネットワークセキュリティ市場における検証・テストツール需要の高まりを示唆する。ただし、特定企業の製品やサービスの発表ではなく、投資判断に直結する具体的な事業事象ではない点には留意が必要。