CO2からの合成n-プロパノールの二元燃料エンジンでの実験的評価と再生可能電気化学的製造のモデリング
Experimental Evaluation of Synthetic n-Propanol in a Dual-Fuel Engine and Modeling of Its Renewable Electrochemical Production from CO2
本研究では、CO2から合成されたn-プロパノールを二元燃料エンジンで使用する実験と、CO2からのn-プロパノールの電気化学的合成のモデリングを組み合わせた。n-プロパノールのエネルギーシェアを増やすことで、COおよびCO2排出量が削減された。n-プロパノールのエネルギーシェア50%で、ディーゼルのみの場合と比較してエンジン効率が1.5%向上し、33.94%に達した。この運転条件では、CO排出量が87.7%、CO2排出量が18.5%削減された。また、CO2からCOへの変換とそれに続くn-プロパノール合成を行うタンデム電気化学反応器の数学モデルが開発され、そのエネルギー効率は12%から22%の範囲であった。この結果は、n-プロパノールが二元燃料エンジン燃料として持つ可能性と、電気化学的CO2変換を改善するための主要な方向性を特定するものである。
- CO2から合成したn-プロパノールを二元燃料エンジンで使用し、エネルギーシェア50%でディーゼル単独と比較してエンジン効率が1.5%向上し33.94%に達した
- エネルギーシェア50%の運転条件でCO排出量が87.7%、CO2排出量が18.5%削減された
- CO2からCO変換とn-プロパノール合成を行うタンデム電気化学反応器の数学モデルを開発し、エネルギー効率が12%から22%の範囲であると特定した
CO2由来合成燃料(e-fuel)の一つであるn-プロパノールを既存ディーゼルエンジンに二元燃料として利用できる可能性を示した点は、脱炭素燃料市場での応用拡大という観点から注目に値する。特にエンジン効率の向上(1.5%増)とCO2排出削減(18.5%)を同時に達成した実験結果は、単なる実験室レベルの成果ではなく実用化への一歩と評価できる。また、タンデム電気化学反応器によるCO2→CO→n-プロパノール合成経路のエネルギー効率(12〜22%)をモデリングで特定したことも、今後の電解合成プロセスの効率改善に向けた研究開発投資の方向性を示すものだ。