深層学習ベースの歩行フェーズ推定を用いたモジュラー型股関節外骨格の埋め込み型適応アドミタンス制御
Embedded Adaptive Admittance Control for a Modular Hip Exoskeleton Using Deep Learning-Based Gait-Phase Estimation
本研究では、深層学習ベースの歩行フェーズ推定器によって駆動される歩行フェーズ認識型アドミタンス制御フレームワークを備えた、新開発の2kgモジュラー型股関節外骨格「HealBot-H」を発表した。このロボットは、矢状面における2つのアクティブ股関節と、用途に応じて片側または両側の構成を可能にする磁気クイックリリースモジュラー構造を備えている。制御フレームワークは、古典的なアドミタンス則と、下肢慣性計測ユニットから移動モードと連続的な歩行フェーズを推定する双方向LSTMネットワークを組み合わせている。訓練されたモデルは、リアルタイム運用のためRaspberry Pi 5に展開された。推定された歩行フェーズに基づき、アドミタンスパラメータは歩行サイクルの7つのサブフェーズにわたってスケジュールされる。サブフェーズ境界での急激なトルク変化を回避するため、線形補間と指数平滑化からなる2段階の更新ルールが適用される。10人の健常成人による地上歩行でロボットの有効性が検証され、表面筋電図(EMG)の平均削減率は19.0~23.9%であった。
- 2kgのモジュラー型股関節外骨格「HealBot-H」を発表。磁気クイックリリースにより片側・両側構成を選択可能。
- 双方向LSTMネットワークによる歩行フェーズ推定を組み込んだ適応アドミタンス制御を実装し、Raspberry Pi 5でリアルタイム運用
- 10人の健常成人による地上歩行検証で、表面筋電図の平均削減率19.0〜23.9%を達成
ウェアラブル外骨格は加齢社会における歩行支援・リハビリ市場の成長が期待される領域であり、HealBot-Hは2kgと軽量でモジュール式の設計を持つ点が差別化要素。深層学習による歩行フェーズ推定を組み合わせた適応制御により筋負担を約20%削減した実証データは、製品化に向けた技術的裏付けとして注目に値する。Raspberry Pi 5でのリアルタイム展開という低コスト計算基盤も、将来の民生市場展開を考える上でポジティブな要素。