二成分セメント-ケイ酸ナトリウム系グラウトの強度、乾燥劣化、および細孔構造に対する養生圧力の影響の解明
Curing Pressure Impacts on Strength, Drying Deterioration and Pore Structure of Two-Component Cement–Sodium Silicate Grout
本研究は、深部地下工学で広く使用されるセメント-ケイ酸ナトリウム系二成分グラウトについて、養生圧力が硬化グラウトの機械的性能と微細構造に及ぼす影響を包括的に調査した。3%のベントナイトと1%のポリカルボン酸系超可塑剤の添加により、スラリーのブリーディングが効果的に抑制されることが示された。セメントとケイ酸ナトリウムの体積比(C/S)を高めると流動性とゲルタイムが向上し、C/S比0.4、0.5、0.6で機械的試験が実施された。常温条件下では、グラウトの圧縮強度は養生期間とともに増加するが、C/S比が高いと低下する。養生圧力は強度に非単調な影響を与え、1.0 MPaで強度が最小となり、2.0 MPaで部分的に回復する。これは、細孔の圧縮と水和ゲルネットワークの損傷との競争による可能性がある。水の損失による強度低下は3つの典型的な段階を経る。低いC/S比で高い圧力下で養生されたグラウトは、亀裂抵抗性と残留強度が高い。本研究は、グラウトの圧力適応メカニズムを明らかにし、高圧地下工学における最適な配合と応用のための指針を提供する。
- セメント-ケイ酸ナトリウム系二成分グラウトにおいて、養生圧力が圧縮強度に対して非単調な影響(1.0MPaで最小、2.0MPaで部分的回復)を与えることを実証した。
- C/S比(セメント/ケイ酸ナトリウム体積比)0.4〜0.6の範囲で養生期間、養生圧力、乾燥劣化に対する機械的特性を系統的に評価し、低C/S比・高圧養生条件で亀裂抵抗性と残留強度が高いことを示した。
セメント-ケイ酸ナトリウム系グラウト材料の養生圧力に対する強度・微細構造応答の理解は、深部地下工学(トンネル・ダム・地熱井など)向け材料の性能最適化に直結する。特に養生圧力が非単調な強度影響を与えるメカニズムの解明は、高圧環境下での施工配合設計に有用な指針を提供しており、建設材料分野の研究開発投資の観点から注目に値する。ただし、商業ベースの具体的事業発表や企業名はなく、学術的な知見提供に留まる点には留意が必要。