原油価格高騰で石油会社が記録的な利益を計上、欧米では臨時課税の議論も
Oil companies report sky-high profits thanks to wartime crude prices
主要石油会社であるエクソンモービル、シェブロン、シェルは、戦時下の原油価格高騰と精製マージンの拡大により、記録的な利益を上げている。直近3ヶ月間では、これら3社は1日あたり平均約4億400万ドルの利益を計上した。エクソンモービルは145億ドル、シェブロンは121億ドル、シェルは98億ドルの利益をそれぞれ報告した。この利益は、中東情勢の緊迫化によるホルムズ海峡の封鎖や、ウクライナによるロシアの製油所インフラへの攻撃などが原因で、原油価格と燃料価格が上昇したことによる。欧州の一部の議員や米国連邦議会議員は、これらの「臨時的な利益」に対して臨時課税(windfall tax)を導入するよう求めている。英国は既に導入しており、欧州連合も2022年に同様の措置を講じている。エクソンモービルのCEOは、臨時課税は企業の成功を罰するものであり、欧州での投資計画をキャンセルしたと述べ、訴訟も辞さない姿勢を示している。一方、石油会社幹部は、現在の高収益がいつまで続くかは予測できないとしつつも、この利益を新たな生産への大規模投資ではなく、借入金の返済や財務状況の強化に充て、長期的な成長を目指す方針を示している。
- エクソンモービルは145億ドル、シェブロンは121億ドル、シェルは98億ドルの純利益を記録し、3社合計で1日あたり約4億400万ドルの利益を計上した
- 英国は石油会社への臨時課税を導入済みで、EUも2022年に同様の措置を講じており、欧米で臨時課税の導入議論が活発化している
- エクソンモービルのCEOは臨時課税への反対姿勢を示し、欧州での投資計画をキャンセルした
石油メジャー3社の記録的な利益は、地政学リスク(中東・ウクライナ情勢)がエネルギー企業の業績に直接影響を与える好例であり、投資家はこうした地政学要因による利益変動と、それに伴う臨時課税リスク(規制対応)を注視すべき。エクソンモービルのように課税を嫌い欧州投資をキャンセルする動きは、石油企業の資本配分戦略にも影響を与える。