クコ多糖で安定化されたセレンナノ粒子は抗菌活性を示し、マウスにおける大腸菌誘発性下痢を改善する
Lycium barbarum Polysaccharide Stabilized Selenium Nanoparticles Exhibit Antibacterial Activity and Ameliorate Escherichia coli-Induced Diarrhea in Mice
クコ多糖で安定化されたセレンナノ粒子(LBP-SeNPs)が、大腸菌に対する抗菌活性、バイオフィルム形成抑制、および下痢改善効果を持つことが示された。最適化されたLBP-SeNPsは、304.4 ± 32.9 nmの流体力学径、0.369 ± 0.05の多分散指数、-20.8 ± 1.5 mVのゼータ電位を示し、良好なコロイド安定性を持つ。in vitro試験では、100 μg Se/mLの最小発育阻止濃度と200 μg Se/mLの最小殺菌濃度で大腸菌の増殖を濃度依存的に阻害した。マウスを用いた大腸菌誘発性下痢モデルでは、LBP-SeNPsの経口投与により下痢スコアが有意に低下し、体重回復が改善され、腸粘膜の損傷が軽減された。主要臓器に明らかな組織病理学的異常は見られなかった。これらの結果は、LBP-SeNPsが細菌性下痢の制御と腸の健康保護のための有望なセレンベースのナノ材料であることを示唆している。
- クコ多糖で安定化されたセレンナノ粒子(LBP-SeNPs)が大腸菌に対する抗菌活性とバイオフィルム形成抑制を示した
- マウスの大腸菌誘発性下痢モデルでLBP-SeNPsの経口投与により下痢スコア低下、体重回復改善、腸粘膜損傷軽減が確認された
クコ多糖で安定化されたセレンナノ粒子(LBP-SeNPs)が大腸菌性下痢に対して有望な治療効果を示した点は、ナノ材料を用いた抗菌・腸内環境改善という領域での応用可能性を示している。ただし、これは基礎研究(マウス実験)の段階であり、実用化・製品化には長い時間と規制当局の承認が必要。現時点では投資判断に直結する具体的な事業化の動きはなく、今後の臨床試験や企業との連携発表を注視する必要がある。