シングルセルにおける遺伝子発現とクロマチンアクセシビリティの柔軟かつ高スループットな同時プロファイリング
Flexible and high-throughput simultaneous profiling of gene expression and chromatin accessibility in single cells
本研究では、シングルセルにおけるATAC-seqとRNA-seqの同時測定を可能にするeasySHARE-seqを発表した。これは従来のSHARE-seqを改良したもので、バーコードの改良とプロトコルの簡略化により、最大300bpのシーケンス長(200bp増加)を実現し、アレル特異的シグナルやバリアント検出への応用を可能にした。easySHARE-seqは専用のシーケンスランを必要としないためコスト削減にも貢献する。マウス肝臓核に適用した結果、19,664個の核から同時プロファイルを取得し、従来の技術と比較して1.5倍以上のトランスクリプトを回収しつつ、高いスケーラビリティと低コストを維持した。この手法により、細胞タイプの特定、シス調節因子とターゲット遺伝子の関連付け、肝臓特異的な微細な変化の調査が可能となった。
- easySHARE-seqが発表された。シングルセルでATAC-seqとRNA-seqの同時測定を可能にし、最大300bpのシーケンス長(従来比200bp増)を実現
- 専用シーケンスラン不要によりコスト削減を実現
- マウス肝臓核19,664個から同時プロファイルを取得し、従来比1.5倍以上のトランスクリプト回収効率を達成
easySHARE-seqは、シングルセル解析において遺伝子発現とクロマチンアクセシビリティを同時に高スループットで測定できる技術であり、創薬標的同定、細胞タイプ特定、シス調節因子の解析など創薬研究や診断開発に直結する。専用シーケンスラン不要でコスト削減を実現しつつ、1.5倍以上のトランスクリプト回収効率を達成した点は、既存の競合技術(10x Genomics等)に対し差別化可能なポテンシャルを示す。シングルセル解析市場は急速に拡大しており、本技術のライセンス供与や周辺試薬・解析サービスのビジネス展開に注目したい。