crustc: Rustコンパイラ全体をC言語に移植
crustc: entirety of `rustc`, translated to C
開発者は、Rustコンパイラ(rustc)全体をC言語に移植するプロジェクト「cilly」を発表しました。これは14番目の試みであり、過去3年間取り組んできた成果です。cillyはRustコードをCコードに生成するライブラリであり、Rustコンパイラのバックエンドとしても機能します。主な革新点は、ターゲットとするCコンパイラに適応する能力で、「witness」プログラムを生成し、Cコンパイラやプラットフォームのサポート状況を確認できます。これにより、古いハードウェアやLLVM/GCCサポートのない環境でもRustコードをC言語経由で利用可能にすることを目指しています。cillyはネットワーク透過性も持ち、TCP経由でCコンパイラと通信できます。これにより、例えばArm64 Linux上で実行中のrustcから、Plan 9 VMのようなターゲットへCコードを生成・コンパイルすることが可能です。生成されたCコードは、一部のプラットフォームを除き、通常のrustcコンパイルコードとABI互換性があります。プロジェクトのデモビルドには、特定のバージョンのGCC、LLVM、GNU makeが必要です。最適化はバグの原因となる可能性があるため、推奨されていません。
- 開発者がRustコンパイラ(rustc)全体をC言語に移植するプロジェクト「cilly」を発表した
- cillyはTCP経由でCコンパイラと通信可能であり、Arm64 Linux上のrustcからPlan 9 VM等の特殊ターゲットへCコードを生成できる
本記事は、Rustコンパイラ全体をC言語に移植する「cilly」プロジェクトの公開について報じている。投資家視点では、この技術はLLVM/GCC非対応のレガシー環境や特殊プラットフォーム(Plan 9等)でもRustエコシステムの資産を活用可能にする点が興味深い。ただし現時点では研究段階のプロジェクトであり、商用ユースケースや具体的な企業による採用、資金調達などの事象は確認できない。今後の展開次第では、組込みシステムやレガシー環境向けツールチェーン市場に影響を与える可能性があるが、現段階では投資判断の直接的な材料とはならない。