エーテル官能基化ポリベンズイミダゾール複合セパレーターによるリチウムイオン電池の性能向上と持続可能性
Ether-Functionalized Polybenzimidazole Composite Separators for Enhanced Performance and Sustainable Lithium-Ion Batteries
リチウムイオン電池(LIB)のセパレーターとして有望なポリベンズイミダゾール(PBI)の溶解性と加工性の低さを克服するため、新規エーテル官能基化PBIを合成し、PBI/PVDF-HFPブレンドをポリエチレン(PE)基板上にエレクトロスピニングすることで3層複合セパレーター(PBIPHPE)を作製した。PBIPHPEセパレーターは高い空隙率(73.1%)、優れた電解質吸収性(211.2%)、高いイオン伝導度(1.125 mS/cm)を示し、150°Cで0.5時間熱処理しても寸法変化がなかった。PBIPHPEを用いたLIBは、初期比容量157.7 mAh/g、2Cでの400サイクル後に86.0%の容量維持率、0.2Cから5Cでの容量低下率15.7%を示した。複合セパレーター・電解質系の分子動力学シミュレーションにより、エーテル官能基化PBIPHPEがLi+輸送とサイクル安定性を向上させることが確認された。
本件はリチウムイオン電池のセパレーターにおける新材料開発の学術的研究であり、実験室レベルの性能評価段階にある。ポリベンズイミダゾール(PBI)の欠点をエーテル官能基化と複合構造で克服し、耐熱性・イオン伝導度・サイクル特性で改善を示した点は基礎研究として価値があるが、量産技術やコスト、実電池での検証には至っていない。投資判断材料として現時点では時期尚早であり、out_of_scopeと判断した。