RAGにおける画像インデックス作成方法:クエリ時ではなくインデックス時に画像記述を生成
How we index images for RAG
Kapa社は、技術文書内の画像(スクリーンショット、図、表など)をRAG(Retrieval-Augmented Generation)パイプラインで活用するため、クエリ時に画像処理を行うのではなく、インデックス時に安価な画像モデルで各画像を一度だけ記述し、その記述をテキストとして保存・検索する手法を開発した。このアプローチにより、クエリごとのコストをテキストのみの場合と比較して1%から6%に抑えつつ、回答の質を統計的に有意に向上させることに成功した。画像は、説明的なものと、図自体が回答の根拠となる「ロードベアリング」なものに分類される。クエリ時のマルチモーダル処理は、コスト、ペイロード制限、およびCLIPスタイルの埋め込みが詳細情報を失う問題からスケールしないと判断された。インデックス時の画像記述生成では、周辺テキストの活用と小型モデルの使用が品質向上に寄与し、キャプションを独立したチャンクとして保存することでコストと効率を最適化した。この結果、画像が回答に引用される割合が10%から64%に増加し、回答の質が向上した。
- Kapa社が、インデックス時に小型画像モデルで画像を記述しテキストとして保存・検索するRAG手法を開発
Kapa社が開発したインデックス時画像記述生成によるRAG効率化手法は、マルチモーダルRAGの実用コストを劇的に低減する点で注目に値する。画像を含む技術文書を扱うエンタープライズ向けRAGシステムにおいて、クエリごとに高価なマルチモーダル処理を行う従来方式と比較し、コストをテキストのみの1〜6%に抑えつつ回答品質を向上できることは、B2Bナレッジベース製品の競争力に直結する。特に、画像引用率が10%から64%に増加したデータは、ユーザー体験の質的向上を示しており、類似の課題を抱えるRAGプロダクト(e.g., Glean, Notion AI, 各種カスタマーサポートAI)への応用可能性が大きく、技術的優位性として企業価値評価に影響しうる。