Cloudflare WAFを最先端AIモデルでテストした結果:発見と改善点
We tested our own WAF with frontier AI models. Here’s what we found
Cloudflareは、自社のWAF(Web Application Firewall)が最先端のAIモデルによる攻撃にどれだけ対応できるかをテストするため、動的なアプローチを採用した。LLM(大規模言語モデル)をハッカー役として、ソースコードやWAFのルールにアクセスさせずに、HTTPリクエストの様々な箇所にペイロードをエンコード・変異させて送信し、WAFのブロックを試みた。このテストでは、1,107件の試行が行われ、そのうち558件はWAFによってブロックされた。ブロックされなかった49件の発見事項(主にコマンドインジェクションとSSRF)は、新たな検知機能の開発に繋がった。具体的には、SSRF - Obfuscated HostとSSRF - Restricted Protocolの新しい検知機能、および既存のSSRF - Cloudルールの改善がCloudflareのマネージドルールセットに加えられた。このテストから、AIモデルは攻撃ペイロードの反復・変異に優れていること、より広範なカバレッジを得るには多様な開始リクエストや攻撃カテゴリをテストすることが重要であること、そしてAIによるテストと人間のトリアージ・検証の組み合わせが検出ギャップを特定する上で有効であることが学ばれた。顧客に対しては、マネージドルールをログモードで実行し、正当なトラフィックへの影響を確認してからブロックモードに移行することや、APIセキュリティ、ボットおよび不正検出、脅威インテリジェンスなどの他の保護機能と併用することを推奨している。
- CloudflareはLLMをハッカー役に使い、ソースコードやWAFルールへのアクセスを与えずにHTTPリクエスト各所へペイロードをエンコード・変異させて自社WAFを攻撃するテストを実施した
- 1,107件の試行のうち558件がWAFでブロックされ、残る49件の未検知事案(主にコマンドインジェクションとSSRF)が新たな検知機能の開発につながった
- SSRF - Obfuscated HostとSSRF - Restricted Protocolの新規検知機能が追加され、既存のSSRF - Cloudルールも改善のうえCloudflareのマネージドルールセットに組み込まれた
- 顧客に対し、マネージドルールをログモードで実行して正当なトラフィックへの影響を確認した後にブロックモードへ移行すること、APIセキュリティやボット・不正検出、脅威インテリジェンスと併用することを推奨
Cloudflareが自社WAFの防御力を最先端AIモデルで攻撃者役として検証し、1,107件の試行のうちブロックされなかった49件から新たな検知ルール(SSRF - Obfuscated Host、SSRF - Restricted Protocol)をマネージドルールセットに追加した点が重要です。AIによる攻撃はペイロードの反復・変異を高速化させるため、WAFベンダーの検知能力は継続的な投資対象となり、防御側のルール更新サイクルを回せるかが競争力を左右します。セキュリティ製品の価値が「AI攻撃への適応速度」で測られる方向性を示す事例として、クラウドセキュリティ関連企業の評価軸になると見ています。