アノナ・ムリカータ抽出物を用いたTiO2ナノ粒子のグリーン合成とCO2腐食抑制剤としての応用(1018炭素鋼)
Green Synthesis of TiO2 Nanoparticles Using Annona muricata Extract and Their Application as CO2 Corrosion Inhibitor for 1018 Carbon Steel
アノナ・ムリカータ抽出物を用いてグリーン合成されたTiO2ナノ粒子が、1018炭素鋼のCO2腐食に対する抑制性能を持つことが、分極測定、線形分極抵抗(LPR)、電気化学インピーダンス分光法(EIS)により評価された。TiO2ナノ粒子は混合型腐食抑制剤として機能し、濃度の上昇とともに抑制効率が増加し、600 ppmで最大に達した。吸着プロセスはKokaljのType-1アイソサームに適合し、自然な物理吸着と化学吸着の組み合わせメカニズムが示唆された。ナノ粒子の添加により、腐食電流密度は1桁減少し、分極抵抗は顕著に増加し、保護膜の形成が促進された。抑制剤がない場合、鋼材は均一腐食に対して高い感受性を示したが、TiO2ナノ粒子存在下では表面劣化が大幅に軽減された。ただし、800 ppm以上の高濃度では、ナノ粒子の凝集により構造欠陥や局所的なピッティングが観察された。
- アノナ・ムリカータ抽出物を用いてグリーン合成したTiO2ナノ粒子が、1018炭素鋼のCO2腐食に対し混合型腐食抑制剤として機能し、濃度上昇に伴い抑制効率が向上、600ppmで最大に達した。
- 分極測定・LPR・EIS評価により、ナノ粒子添加で腐食電流密度が1桁減少し、分極抵抗が顕著に増加、保護膜形成が促進された。
- 吸着プロセスはKokaljのType-1アイソサームに適合し、物理吸着と化学吸着の組み合わせメカニズムが示唆された。
- 800ppm以上の高濃度ではナノ粒子の凝集により構造欠陥や局所的ピッティングが観察され、実用濃度域に制約がある。
植物抽出物を使ったグリーン合成TiO2ナノ粒子という新材料が、石油・ガスパイプライン等で深刻なCO2腐食を600ppmで最大抑制し腐食電流を1桁低減させるという実験結果は、腐食抑制剤市場(油田化学品)の代替素材候補として注目に値する。ただし本件は学術的なラボ評価段階であり、屋外実環境での耐久性や800ppm以上での凝集・ピッティングという弱点、コスト・量産性が未検証。投資判断には実証試験や商用化の進展、ライセンス先企業の動向を待つべき。