繊維強化ポリマーコンクリートを用いた鉱山坑道支保材の実験的調査と応答曲面最適化
Experimental Investigation and Response Surface Optimization of Fiber-Reinforced Polymer Concrete for Mining Roadway Support
石炭採掘の深化に伴う地圧増大によるひび割れや空気漏洩は、自然発火やガス爆発のリスクを高める。これに対応するため、セメント系材料の柔軟性と強度向上が求められている。本研究では、繊維強化ポリマーコンクリート(FRPC)の機械的特性を応答曲面法(RSM)を用いて調査した。スチレン-アクリルエマルジョン含有量(5-15 wt.%)、ポリプロピレン繊維長(9-15 mm)、繊維含有量(0.7-1.1 kg/m3)の3つの要因を調査し、3D応答曲面により要因と性能の関係を明らかにした。特に、曲げ強度/圧縮強度比を指標とした最適配合は、エマルジョン10%、繊維長12 mm、繊維含有量1.1 kg/m3であった。微細構造解析では、ポリプロピレン繊維がブリッジング効果でひび割れ伝播を抑制し、スチレン-アクリルエマルジョンがセメント表面に連続的な膜状ネットワーク構造を形成することが示された。これらの相乗効果により、FRPCは柔軟性と強度の両方を向上させ、実際の坑道応用では空気漏洩チャネルの削減、自然発火リスクの低減、生産安全性の向上に貢献した。
- 繊維強化ポリマーコンクリート(FRPC)の機械的特性を応答曲面法(RSM)で調査し、スチレン-アクリルエマルジョン含有量5-15wt.%、ポリプロピレン繊維長9-15mm、繊維含有量0.7-1.1kg/m3の3要因を評価した
- 曲げ強度/圧縮強度比を指標とした最適配合は、スチレン-アクリルエマルジョン10%、繊維長12mm、繊維含有量1.1kg/m3と同定された
- 微細構造解析により、ポリプロピレン繊維のブリッジング効果によるひび割れ伝播抑制と、エマルジョンがセメント表面に形成する連続膜状ネットワークの相乗効果が確認された
- 実際の坑道応用において、空気漏洩チャネルの削減、自然発火リスクの低減、生産安全性の向上に寄与したと報告された
繊維強化ポリマーコンクリート(FRPC)の配合最適化をRSMで行い、エマルジョン10%・繊維長12mm・繊維量1.1kg/m3で曲げ/圧縮強度比が最適化されたという学術的研究。炭鉱坑道の支保材という限定用途だが、セメント系複合材料の柔軟性と強度の両立は建設・インフラ補修向け新素材の材料設計ノウハウとして蓄積され得る。ただし企業の製品化・量産・調達の動きは記事内に一切なく、投資判断に直結する事象は乏しい点に留意。