DIgSILENT PowerFactoryを用いた69kV亜送電網への再生可能・熱源発電統合の系統的評価:CENTROSUR(エクアドル)の事例研究
Systematic Evaluation of Renewable and Thermal Generation Integration into a 69 kV Subtransmission Network Using DIgSILENT PowerFactory: A Case Study of CENTROSUR (Ecuador)
エクアドルのCENTROSUR(中央南地域電力会社)の69kV亜送電網における再生可能エネルギー統合能力を評価する研究。水力発電への依存度が高い同国の電力システムは、干ばつによる長期的な配給停止を経験しており、消費地近郊での発電オプションが模索されている。本研究では、8つの候補母線に風力・太陽光発電の時系列データを投入し、DIgSILENT PowerFactoryを用いて系統への統合容量を分析した。再生可能エネルギー、熱源、およびそれらの混合構成を含む6つのシナリオを、電力潮流、N-1事故、短絡、過渡安定度解析を用いて比較した。結果として、統合容量の上限は母線接続点ではなく、共有される送電容量によって決定され、需要ピーク時には160MW、需要最小時には60MWであることが示された。この容量は、各母線の個別容量の合計(ピーク時620MW、最小時380MW)よりも大幅に小さい。送電容量の上限を決定する運用点は、需要ピーク時や最小時ではなく、局所的な発電量が多い中間需要時の送電状況であることが判明した。この評価手法は、他の地域でも同様の状況にあるメッシュ状の亜送電網への応用が可能である。
- エクアドルのCENTROSUR(中央南地域電力会社)の69kV亜送電網を対象に、風力・太陽光の再生可能エネルギー統合容量を評価した研究
- DIgSILENT PowerFactoryを用い、8つの候補母線への再エネ時系列データを投入し、電力潮流・N-1事故・短絡・過渡安定度解析で6シナリオ(再エネ、熱源、混合)を比較
- 統合容量の上限は母線接続点ではなく共有送電容量で決まり、需要ピーク時160MW、需要最小時60MWと、各母線個別容量の合計(ピーク時620MW、最小時380MW)を大幅に下回る
- 送電容量の上限を決める運用点は需要ピーク時や最小時ではなく、局所的な発電量が多い中間需要時の送電状況であると判明
- 水力依存度が高く干ばつによる長期的な配給停止を経験した同国では、消費地近郊での発電オプションが模索されている
エクアドルCENTROSURの69kV亜送電網を対象に、風力・太陽光と熱源の統合容量をDIgSILENT PowerFactoryで評価した研究。統合上限が母線接続点ではなく共有送電容量で決まり、ピーク時160MW・最小時60MWと個別容量合計(620MW/380MW)を大きく下回る点は、再エネ導入計画を持つ系統運用者・発電事業者にとってボトルネックが送電側にあることを示す重要な示唆。系統増強・送電投資の必要性と、再エネ接続可否を左右する中間需要時の運用点という非自明な論点を投資判断の材料として押さえたい。