CO2プルーム地熱システムの浸透と熱伝達特性:注入条件による違い
Seepage and Heat Transfer Characteristics of CO2 Plume Geothermal Systems Under Different Injection Conditions
CO2プルーム地熱システム(CPGS)は、炭素隔離と効率的な熱伝達の二重の利点から、地熱エネルギー抽出において大きな可能性を秘めている。本研究では、実験と数値シミュレーションを組み合わせて、様々な注入条件下でのCO2の浸透と熱伝達特性を調査した。実験結果によると、テスト条件下ではCO2は蒸留水と比較して20~50%高い熱伝達能力を示した。熱伝達能力は注入流量の増加に伴って向上するが、高速度浸透条件下では注入温度の影響は比較的限定的であった。特に低流量では、CO2と貯留層岩石間の熱駆動力の増加により、注入温度が低いほど熱伝達能力が高くなった。微視的な浸透・熱伝達シミュレーションは、注入流量の増加が細孔ネットワーク内のCO2流速を向上させ、掃引体積を拡大し、結果として対流熱伝達を強化し、実効熱交換面積を増加させることを明らかにした。また、貯留層温度が高いほど、作動流体と岩石間の温度勾配が大きくなり、CO2と貯留層岩石間の熱伝達が向上した。これらの知見は、特に注入条件が熱伝達能力に与える影響を理解する上で、CPGSの設計最適化に貴重な洞察を提供する。
- CO2プルーム地熱システム(CPGS)において、CO2は蒸留水と比較して20〜50%高い熱伝達能力を示した
- 実験と数値シミュレーションを組み合わせて、注入流量・注入温度・貯留層温度がCPGSの熱伝達効率に与える影響を定量化した
CO2プルーム地熱システム(CPGS)は、炭素隔離と地熱発電を同時に実現する技術であり、エネルギーとカーボンネガティブの両面で投資価値が高い。本研究は注入条件(流量・温度)が熱伝達効率に与える影響を実験とシミュレーションで定量化しており、CO2が蒸留水より20〜50%高い熱伝達能力を示すという具体的な数値は、CPGSの実用化に向けた設計最適化の重要な知見となる。