構造化プロキシ特徴量を用いた非小細胞肺癌(NSCLC)の治療前CT画像からの生存期間予測
Structured proxy features for multimodal NSCLC survival prediction from pretreatment CT
非小細胞肺癌(NSCLC)の生存期間予測において、従来の記述子では捉えきれない腫瘍内不均一性を考慮するため、構造化プロキシ特徴量の有効性が評価された。放射線パラメータ化されたセルオートマトンを用いて、エントロピーと球形度から計算された低次元プロキシパラメータに基づき、成長率と壊死率のプロキシ特徴量が生成された。これらの特徴量は、TransformerベースのMasked Autoencoder(TMAE)を用いた画像バックボーンと、放射線量学、臨床変数と統合された。公開されているLung1コホート(n=390)において、4つのモダリティを融合したモデルはC指数0.641(iAUC 0.731)を達成し、従来のマルチモーダル手法(C指数0.631)を上回った。係数最適化分析では、最高のC指数0.662(iAUC 0.748)が観測された。これらの結果は、シミュレーション由来のプロキシ特徴量が、従来の放射線量学、深層学習、臨床情報に加えて、補完的な予測情報を提供する可能性を示唆している。
- 構造化プロキシ特徴量とTMAE(Transformer-Based Masked Autoencoder)を統合した多モーダルモデルが、Lung1コホート(n=390)でC指数0.641(iAUC 0.731)を達成し、従来のマルチモーダル手法(C指数0.631)を上回った
- 係数最適化分析で最高C指数0.662(iAUC 0.748)が観測され、シミュレーション由来のプロキシ特徴量が従来の放射線量学・深層学習・臨床情報に補完的な予測情報を提供することを示唆
本稿は非小細胞肺癌(NSCLC)の生存期間予測において、シミュレーション由来の構造化プロキシ特徴量をTransformerベースのMasked Autoencoderと統合し、従来のマルチモーダル手法を上回る予測精度(C指数0.641、最高0.662)を達成した研究。放射線画像AIによる腫瘍の生存予測は、精密腫瘍学の中でも臨床実装への応用可能性が高く、AI創薬・診断支援市場における差別化技術として投資判断上注目に値する。公開コホートでの検証結果であることから、実臨床での前向き検証が次のマイルストーンとなる。