監視カメラを破壊する「自警団」運動の広がり
The growing vigilante movement to knock out Flock surveillance cameras
米国で、Flock Safety社製の監視カメラ(自動ナンバープレート認識カメラ、ALPR)に対する破壊行為や妨害行為を行う「自警団」運動が広がっている。オンラインで「NoMark」として知られる人物は、監視カメラのレンズを覆い、配線を切断するなどの行為を12台以上行い、逮捕を恐れながらも「監視に対抗する唯一の方法」だと主張している。同様の行為は全米23州で少なくとも33件確認されており、破壊者はカメラにペンキをかけたり、アメリカ国旗を立てたり、3Dプリンターで作成した物体でカメラを妨害したり、メッセージを残したりしている。Flock社は、自社カメラは大量監視ツールではなく、車両や個人を追跡するものではないと主張しているが、プライバシー擁護派からは、令状なしに多くの人々の位置情報を収集し、大規模監視につながる懸念が指摘されている。一方で、Jeffrey Sovern氏やJevon Martinez氏など、カメラ破壊で逮捕され、器物損壊罪などで起訴されている事例もある。Flock社は、カメラが損傷した場合の対応計画を発表し、保護プランの販売も開始した。法執行機関もこの動きを注視しており、州の合同情報センターは反Flock運動を監視するよう指示を出している。オンラインでは、自警団活動への支持が集まっており、Flock社への批判が高まっている。DeFlockのような草の根団体は、全米のALPRの位置情報を地図化し、ライセンスプレートの検索履歴を確認できるサービスを提供している。連邦議会も監視カメラデータの収集に令状を義務付ける法案を提出している。Flock社のCEOは、DeFlockを「テロリスト」と呼んだが後に謝罪し、同社の対応が不十分であったことを認めた。また、同社は「人間 distress detection(人間の苦痛検出)」機能を廃止した。
- 米国全23州でFlock Safety社製ALPRカメラに対する破壊・妨害行為が少なくとも33件確認された
- Flock社CEOが批判団体DeFlockを「テロリスト」と呼び、後に謝罪した
- 連邦議会で監視カメラデータ収集に令状を義務付ける法案が提出された
- Flock社はカメラ損傷時の対応計画を発表し、保護プランの販売を開始した
本件は、米国でFlock Safety社のALPR監視カメラに対する組織的な破壊・妨害運動が拡大しており、同社の事業継続性に直接的なリスクとなっている点に注目すべき。Flock社は保護プランの販売や対応計画を発表したものの、CEOが批判団体を「テロリスト」と呼んだ後に謝罪するなど、危機対応の不手際も露呈している。また、連邦議会で監視カメラデータ収集に令状を義務付ける法案が提出されるなど、規制リスクも顕在化しつつある。同社の事業モデル(自治体・警察へのカメラ販売+サブスクリプション)は、プライバシー意識の高まりと市民運動の激化により長期的な成長鈍化リスクを抱えており、投資家として注視すべき案件である。