腫瘍灌流超音波画像を用いた化学免疫療法の反応予測における深層学習
Deep learning prediction of chemo-immunotherapy response using tumor perfusion ultrasound images
研究者らは、造影超音波(CEUS)画像を用いた深層学習フレームワークを開発し、乳がん、線維肉腫、メラノーマのマウスモデルにおける化学免疫療法の腫瘍反応を予測した。RECIST v1.1基準に基づき、応答性、安定、非応答性の3クラスに分類するため、587枚の治療前CEUS画像を用いて畳み込みニューラルネットワーク(CEUS-CNN)を訓練した。応答性クラスと安定クラスのデータ不均衡を解消するため、合成データも生成した。実データのみを用いた場合、テスト精度は0.877(応答性0.941、安定0.615、非応答性0.963)であった。合成データを追加した結果、特に安定クラスの性能が向上し、平均テスト精度は0.930(応答性1.000、安定0.769、非応答性0.963)に向上した。この結果は、CEUS画像ががん治療反応のイメージングバイオマーカーとなる可能性を示唆しており、合成データの導入がモデルの有効性を高めることを示している。
- 造影超音波(CEUS)画像を用いた深層学習フレームワーク(CEUS-CNN)を開発し、化学免疫療法の腫瘍反応を3クラス(応答性・安定・非応答性)に分類
- 実データのみのテスト精度0.877に対し、合成データ追加で平均テスト精度0.930に向上(応答性1.000、安定0.769、非応答性0.963)
- 乳がん、線維肉腫、メラノーマのマウスモデルで検証
本研究成果は、造影超音波(CEUS)画像と深層学習を組み合わせることで、化学免疫療法の効果を治療前に予測できる可能性を示しており、がん治療の個別最適化(プレシジョン・メディシン)の進展につながる。特に、合成データによるデータ不均衡の解消手法が奏功した点は、医療AI分野における実用化への障壁を下げる示唆として注目に値する。現時点ではマウスモデルでの検証段階だが、ヒト臨床への展開が進めば、画像診断AIや治療選択支援ツールの市場価値が高まる可能性がある。